人工甘味料の危険性 – 太りやすさと依存症のリスク

食品・添加物

減量のためには、日常生活習慣を改善することが不可欠です。

まず、私たちが注意しなければならないのは、食事習慣です。

しかし、カロリーを制限さえすればよいと考える人もいて、簡単にゼロカロリーの飲料や食品を選んでしまいます。実際、このような製品はスーパーマーケットのあちこちにあり、そのパッケージは体に良いと思わせるようなものばかりです。

人工甘味料の危険性

「たくさん食べても太らないから大丈夫」と安心して使用している人もいるかもしれません。しかし、ゼロカロリー食品に含まれる人工甘味料には、体に様々な悪影響があることがわかっています。

しかも、最近ではそれが砂糖よりも太りやすいことがわかってきました。

❶ホルモンに作用して体内脂肪を蓄積する

人工甘味料は、「肥満ホルモン」と呼ばれるインスリンやインスリンの分泌を促すペプチドなどに影響を与えます。

食事をすると、血液中の糖分濃度(血糖値)が上昇し、膵臓からインスリンが分泌され、余分なブドウ糖を血液から取り除こうとします。

このインスリンの作用により、肝臓や筋肉はブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄えます。そうすることで、血糖値は下がります。

しかし、肝臓や筋肉に蓄えられるグリコーゲンには限度があり、次にインスリンは脂肪細胞に作用します。そして、余分なブドウ糖は脂肪に変えられ、体脂肪として脂肪細胞に蓄えられるのです。

これこそインスリンが「肥満ホルモン」と呼ばれる理由です。

もともと、欧米人と日本人を含むアジア人では、インスリンの分泌能力に大きな違いがあります。

欧米人は大量のインスリンを分泌する能力があるため、余分なブドウ糖はインスリンの作用によって素早く脂肪細胞に変えられ蓄積されます。このような状態が続くと、彼らは非常に太りますが、インスリンが分泌されているので糖尿病にはなりにくいのです。

一方、日本人を含むアジア人のインスリン分泌能力は、欧米人の約半分しかありません。そのため、太っていなくても糖尿病になりやすいのです。

この「肥満ホルモン」と呼ばれるインスリンが、人工甘味料を摂取した際にも分泌されることが、大きな話題となっています。

❷味覚を狂わせる

例えば、同じキャンディーでもAさんは物足りなく感じ、Bさんにとっては甘すぎるということがあります。こんな経験はありませんか?

Aさんは普段から甘いものを好んで食べているので、味覚が鈍くなっています。一方、Bさんは甘味に敏感なので、ほんの少し甘ければ十分満足できるのです。

サッカリンの甜度は砂糖の200~700倍です。他の人工甘味料も砂糖よりも甘く、例えば、シクラメート酸は160~220倍、アスパルテームは200倍、スクラロースは600倍です。さらに、新しい人工甘味料ネオテームは砂糖の約7000~13000倍も甘いのです。

商品に使用されているのは希釈された甘味料ですが、強い甘みに慣れてしまうと、味覚が鈍くなります。そうすると、果物のような自然の甘みや天然甘味料を使用したお菓子を食べても、甘味を感じられず、つい食べ過ぎたり、砂糖を追加したりしてしまいがちです。その結果、過剰なカロリー摂取により、太ってしまうのです。

そもそも、人間はどのように味を感じているのでしょうか?
実は、私たちは味蕾(みらい)と呼ばれる小さな器官で、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つの味を感じています。

これらの味蕾は、舌の表面にあります。最近の研究で、甜味受容体は、異なる化学構造の糖(ショ糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖)、甘味アミノ酸、甘味タンパク質、人工甘味料を受容することがわかっています。これらの物質は分子量や科学的性質が大きく異なりますが、その甘味は同じ受容体でとらえられているのです。

さらに、甜味受容体は舌だけでなく、胃や腸、膵臓にも存在しています。特に、胃の甜味受容体が甘味を感知すると、グレリンという物質が分泌されます。グレリンは、胃などから分泌されるホルモンで、脳の視床下部に作用し、食欲を増進させ、成長ホルモンの分泌を促進します。

お腹が空いて胃が空っぽになると、グレリン濃度が上昇します。何か食べ物を口にして胃の中に食べ物があると、グレリンは減少します。また、グレリンには脂肪を増やす、体重を増やす作用もあります。お腹いっぱいでもデザートが食べられるのは、グレリンの働きによるものなのです。

人工甘味料の甘味も同じ甜味受容体で感知されるので、ここでグレリンが働き、食欲が増進する可能性があるのです。

❸コカインよりも依存性が高い

私たちがおいしい食べ物を口にすると、ドーパミンなどの神経伝達物質が分泌され、満足感を得ます。そして「もう少し食べたい」と思うようになります。食べ物からエネルギーを摂取する際に、この過程を調節する神経系は「脳内報酬系」と呼ばれています。脳内報酬系は「快楽中枢」とも呼ばれ、自分へのご褒美となる神経系です。

しかし、「もう少し食べたい」という欲求が強くなりすぎると、快感がコントロールできなくなり、習慣化、乱用、依存、さらには中毒へと発展してしまいます。この時、ドーパミンが重要な役割を果たしているのです。

最近、砂糖や人工甘味料の甘味が、脳内報酬系やドーパミンなどの神経伝達物質に影響を及ぼし、依存症や中毒を引き起こすことがわかってきました。「スイート依存症」をご存じですか?人工甘味料は、麻薬、覚醒剤と全く同じ作用があり、依存症を引き起こすのです。

「スイート依存症」は、他人に指摘されたり、自分で摂取量を減らそうとするまで、なかなか気づきにくいものです。実は、依存性という点では、グルテン、植物油、化学調味料も同じような依存性があることがわかっています。

まとめ

毎日のおやつやジャンクフードは明らかに体に悪そうですが、家庭の安価な調味料の多くにも、体に悪い甘味料、例えば、高果糖液糖や異性化糖などが含まれているので注意が必要です。

ダイエットを始める前に、まず正しいダイエット方法を学び、生活習慣を変えることが大切です。

私はこれまでにも関連する記事をたくさん書いてきましたので、ぜひ読んでみてください。

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