皆さんは、現代の医療や健康の定義について、どのようなお考えを持っていますか?
今日は最近図書館で借りてきた「病気にならない暮らし事典」という本間真二郎先生の本を読んで、感じたことをシェアしたいと思います!ちなみにこの本は2016年に初版が出版されてて、今では絶版で中古が6780円で売買されている幻の本ですよっっ!
それでは〜いってみよう!

私たちの生活はもはや、非の打ち所がないほど衛生的で、物質的に豊かであり、さらに医療技術の発展により、平均寿命は延び続けています。新薬や再生医療、新しい治療法、最新のワクチンなどが次々と開発され、現代医療は進歩し続けているように見えます。
しかし、現実はどうでしょうか?私たちは西洋医学の対処療法によって、「見た目だけ」の健康に満足しているようにも思えます。これは医療だけでなく、現代社会全体に共通する問題です。では、具体的にどのような問題があるのでしょうか?
増え続ける現代病:アレルギー、自己免疫疾患、発達障害

まず、日本ではかつて見られなかった病気が次々と増え続けています。高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病は、診断基準が変わったとしても明らかに増加しています。また、がんの増加も顕著で、国民の二人に一人ががんにかかり、三人に一人ががんで亡くなる時代です。
高齢化はその一因とされていますが、高齢になればがんになるのが当たり前とは言えません。70年前の死亡統計を見ると、がんによる死亡は10位以内にも入っておらず、当時の主要な死因は脳血管疾患でした。さらに、アトピー性皮膚炎、花粉症、喘息などのアレルギー性疾患が爆発的に増加しています。現在では、アトピー性皮膚炎は小児の三人に一人、花粉症は成人の二人に一人がかかっていると言われています。
これらのアレルギー性疾患は、50年前には1000人に一人、70年前には1万人に一人程度の稀な病気でした。それが現代では非常に一般的なものとなっています。
遺伝だけでは説明できない病気の急増
がんやアレルギー性疾患の増加について、遺伝が原因だと考える人もいますが、実は遺伝子そのものが50年や70年といった短期間で変わることはありません。遺伝子の変化には通常、数万年という時間がかかるからです。
しかし、最近の研究ではエピジェネティックな変化※1が注目されています。これは、遺伝子配列が変わらなくても、生活習慣や環境によって遺伝子の発現が変わる現象です。このエピジェネティックな変化は、世代を超えて伝わる可能性があり、現代の多くの病気の急増を説明する一因となり得ます。
※1 エピジェネティクな遺伝現象とは「DNA配列に依存しない遺伝」を意味し、メンデルの法則に従わず、DNAやヒストンの化学修飾で制御される遺伝のことです。
自己免疫疾患の増加とその影響

アレルギー性疾患と並んで急増しているのが自己免疫疾患です。これは、免疫システムが異常をきたし、自分の細胞や組織を攻撃してしまう病気です。特に潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患がものすごい勢いで急増しているそうです。
また、日本での先天異常の発生率もここ25年で約2倍に増加し、うつ病や認知症の増加も社会問題となっています。
急増する子どもたちの健康問題や発達障害
子どもたちの間でも、成人と同様にさまざまな病気が増加しています。自閉症は20年前には3300人に一人だったのが、現在では100人に一人と推計されています。さらに、多動性障害や学習障害などの発達障害も急増しています。これらの病気の増加には、診断基準の変更が影響しているとも言われますが、それでも社会全体で問題が深刻化していることは否定できません。現実に2012年から2020年のここ8年間で、児童発達支援の事業所数が3倍になっていると報告されており、社会問題化していることは間違いないでしょう。

病気の根本原因は不自然な生活にある

これらの病気の急増は、私たちの不自然な生活が原因であると本の中では伝えています。私たちの生活習慣や環境が遺伝子の発現に影響を与え、病気を引き起こしている可能性が高いというのです。
確かに小学校の理科の授業で習ったように、地球上の生物の中で、自力でエネルギーを生み出せるのは光合成を行う植物だけです。動物は植物を食べるか、植物を食べた動物を食べることでエネルギーを得ています。
二酸化炭素を酸素に変えるのも植物の力だし、水を貯めておくのも植物の保水力が必要になります。森林伐採による砂漠化が、異常気象に影響を与え、温暖化や大気汚染、疫病の蔓延、食料生産の悪化など地球や人類に大きな悪影響をもたらすことは誰しもが知る事実じゃないでしょうか。
このように、地球上のすべての生物は、植物のつくったエネルギーを使って生きていることになります。 私たちの生命を支えているのは植物、言うなれば地球です。しかし、現代社会ではこうした基本的な事実を忘れ、経済活動が優先されています。賢いはずの大人たちが、小学校の理科で習った基本をすっかり忘れて、地球環境を破壊しながら、不自然な生活を強いることで、病気の増加を引き起こしているのです。
自然に沿った生活で病気を予防する
私たちの日常生活は、それ自体がもはや地球環境を傷つける活動になっています。それが結果として、私たち自身や家族の健康にも悪影響を及ぼしています。しかし、自然に沿った生活を少しづつ取り戻すことで、病気を予防し、健康を守ることができます。
自然に沿った生活は、環境に優しいだけでなく、病気の予防にも効果的です。しかし、突然に電気を使わない、火を使わない、乗り物に乗らないという生活は無理です。
ですので、日常生活を見直し、できることから少しずつ改善を始めることが重要です。

環境に優しく病気予防になる暮らし方実践編
本の中には食のこと、生活のこと、環境のこと、医療のことと、大きく4分類に分けて暮らしの工夫について詳しく書いています。
今日はそこからすぐにでもできる生活の工夫を私なりにまとめてみます。
❶なるべく素材から調理し、加工品を取らないようにしよう
便利な世の中になったもので、ワンステップで食事にありつける時代です。しかし、そのような食品にはたくさんの添加物が入っており、それらは私たちの腸内細菌を死滅させ、免疫力も落とします。やはり基本は食を正すことから。
以前記事にも書きましたが、現代は太っているのに栄養失調という人が非常に多いのです。その理由は土壌の栄養不足により昔ほど野菜に栄養価がないことや、油や糖分を摂り過ぎる食習慣が傾向にあるためです。いきなり無農薬無添加のものを!とは言いませんので、まずは加工食品を減らしていくことから始めませんか?
がん治療における食生活と体質改善の重要性:宗像久男医師の教え
栄養を補う簡単な方法:ちょい足しで健康をサポートする12の食材
❷家の中にある化学薬品を使った商品を、置き換えられるものから排除していこう
家の中にある化学薬品グッズ。消臭剤、芳香剤、柔軟剤、抗菌剤、、、、。それらに含まれている化学薬品が、どれほど人間の体に影響があるのかという報道は、今後もされることはないでしょう。なぜならテレビや雑誌などマスコミにとっての一番のスポンサー企業だからです。
潔癖思考が病気を助長させているということをご存知ですか?今まで人間はあらゆる微生物と共存してきた歴史があります。発酵食品もその一つです。しかし今は除菌除菌と全ての菌を殺そうとしているあまり、自分にとっての有益な菌すら殺してしまっています。化学薬品にはそれだけの威力があるということを今一度知って、もっと化学薬品に敏感になりませんか?
化学物質過敏症の実態と対策 ~健康を守るための生活習慣とは~
❸家の中にある化学繊維の服やプラスチック製品を見直そう
アイロン要らずのワイシャツ、シワにならないブラウスなど化学繊維の服は一気に市民権を得ました。しかし、洗濯で洗うたびにマイクロプラスチックを放出して海を汚染しているということを知りながら着ている人はどれくらいいるのでしょうか?
あなたが着ていた服から流れたマイクロプラスチックが川に流れ、海に辿り着き、それを食べた魚があなたの子供の口に入ると思うとゾッとしませんか?マイクロプラスチックの問題は、べつに海や海洋生物だけではありません。フルーツや野菜等の農作物の栽培に使う水や土を介して私たちの食物連鎖のに入り、普段呼吸する空気をも汚染しはじめていると言われています。そもそも化学繊維は石油由来です。いつか枯渇することを考えれば、天然素材の服を着ればいいだけです。
また、プラスチック製品も石油由来です。同じく海洋に流れる汚染で一番問題になっているのは、紛れもなく増え続けるプラスチック製品です。
何十年経っても生分解されないので、海に滞留します。それが長い年月をかけてマイクロプラスチックを放出し続けていますよ。
❹移動はなるべく自転車や徒歩から考えよう
とりあえず移動の際は、まず自転車や徒歩を考えてみるようにしましょう。現代人は運動不足で、それを解消するためにジムに通ったりする人も多いですが、日々の生活の中で体を動かせばいいだけの話で、ダンベルを上げたり、マシンの上でネズミのように走ることにすぐ思考がいくこと自体が、自然な生活から離れすぎています。
まずは体を動かす!そこから始めましょう。お買い物には自転車で行ってみる。長距離の場合は自家用車ではなく、まず公共交通機関での移動を考えてみませんか?最寄駅やバス停まで、また乗り換えの移動などで歩くだけでもいい運動になります。体を動かす癖をつけて、代謝のいい身体にもなれるので一石二鳥ではないでしょうか。
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結論:自然な生活がもたらす本当の健康
私たちの健康は、便利で手軽な生活から生まれるわけではありません。自然に沿った生活によって守られるものであり、現代の不自然な生活がその健康を脅かしているのです。
今日の記事でもまだ書き足りないほどですが、とりあえず現代の医療の限界と自然に沿った生活がもたらす本当の健康について本を読んだ内容から考察してみました。今こそ、自然に寄り添った生活を取り入れ、病気を予防し、健康的な生活を送りましょう。

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