健康な食生活のための油の選び方:脂質の役割とバランスの重要性

食品・添加物

こんにちは!mikoです〜。ちょっと過去記事を再掲載中でございます。
特に今日はよく聞かれる、油脂についてまとめたいと思います。
なるべくわかりやすい文章で書きたいですが、結構複雑なので、長くなってしまいましたがお付き合いくださいませ。

それでは〜いってみよう!

脂質の役割と油の選び方

脂質、つまり「脂肪」は、糖質やタンパク質と並ぶ三大栄養素の一つとして、人間の生命活動に欠かせない役割を果たしています。

糖質はほとんどがエネルギー源として働きますが、脂質にはエネルギーの貯蔵のほかにも多くの機能があります。たとえばエネルギー源になるほか、生体膜の構成成分・ホルモンや胆汁 酸・ビタミンなどの原料ともなります。また、血管の保護や、免疫や炎症を調節する機能、細胞同士の情報を伝達する機能もあるのです。

しかし、「脂肪は太る」「健康に悪い」といった誤解が多く、摂取を極端に制限する方も少なくありません。本記事では、脂質の役割や正しい油の選び方について詳しく解説します。

脂質の役割とは?

脂質は、生体内で次のような重要な役割を果たしています:

  1. エネルギーの貯蔵と供給
    糖質に続く主要なエネルギー源であり、効率的に体内に蓄えられます。
  2. 生体膜の構成成分
    脂質は細胞膜を形成し、体内の細胞を保護します。
  3. ホルモンやビタミンの原料
    脂質はステロイドホルモン、ビタミンD、胆汁酸の合成に欠かせません。
  4. 血管や免疫機能の保護
    脂質は血管を保護し、免疫や炎症を調節します。
  5. 体温保持
    脂肪組織は断熱材の役割を果たし、体温を一定に保つ手助けをします。

脂質の分類:飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

脂質を正しく理解するためには、その主成分である脂肪酸の種類を知ることが重要です。

飽和脂肪酸

  • 常温で固体であることが多く、主にバターやラードといった動物性食品に含まれます。
  • 過剰摂取は動脈硬化のリスクを高める可能性があるため、摂取量に注意が必要です。

不飽和脂肪酸

  • 常温では液体で、植物性油や魚に多く含まれます。
  • 炭素間の二重結合の数によって、以下のように分類されます:
    • オメガ9系脂肪酸:オレイン酸とも呼ばれ、オリーブオイルや菜種油に多く含まれています。炎症に対する直接的な影響は少ないとも言われています。
    • オメガ6系脂肪酸:リノール酸やアラキドン酸を含み、からだの炎症、アレルギー反応などを促進する作用があります。揚げ物や加工食品に多用されており、植物油に多く含まれています。
    • オメガ3系脂肪酸:α-リノレン酸、 DHA(ドコサヘキサエン酸)、 EPA(エイコサペンタエン酸)を含み、抗炎症作用があります。特にえごま油、アマニ油、青魚に豊富で、加熱するとすぐに酸化するため、サラダにかけるなど火を入れずに使います。

オメガ○系と言われるのは、例えばごま油を例にとると、オメガ9とオメガ6をそれぞれ40%含んでいます。ですので、それ単体だけが含まれているわけではありません。

必須脂肪酸とその重要性

人間の体内で合成できない脂肪酸を「必須脂肪酸」と呼びます。オメガ6系(リノール酸など)オメガ3系(DHAやEPAなど)がその代表です。

オメガ6系脂肪酸

  • 免疫応答や傷の修復に役立ちますが、過剰摂取は炎症やアレルギー性疾患の原因となる場合があります。

オメガ3系脂肪酸

  • 抗炎症作用を持ち、心血管疾患やメンタルヘルスの改善に寄与するとされています。

理想的なバランス

オメガ6系とオメガ3系の脂肪酸は互いに抑制し合い、 身体内ではまったく逆の反応を誘導するため、 どちらが良い悪いではなく、このふたつの比率がとても重要です。

オメガ6系とオメガ3系の理想的な摂取比率は1:2から1:4と言われていますが、現代人は1:10以上の偏りがあるとされています。

このバランスを改善するためには、揚げ物や加工食品を減らし、オメガ3系を意識的に摂取することが必要です。

オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスが健康の鍵|えごま油の効能と摂取方法

避けるべき油:トランス脂肪酸のリスク

もっともとってはいけないのはトランス脂肪酸です。 トランス脂肪酸は植物油に人工的に水素添加してつくられた油で、自然界には存在しない物体です。体に多大な害を及ぼします。

普通の脂肪酸と構造が異なり、おもに細胞膜の性質を変化させ、全身の細胞の機能を阻害します。ですので少量なら大丈夫というものではないのです。

マーガリンやショートニングに入っているのが有名で、いつまでもパンをやわらかいままにしたり、クッキーをサクサクにしてくれたりする便利な成分です。

そのほか、フライドポテト、スナック菓子、コーヒーフレッシュなど、非常に多くの加工品に使われており、知らず知らずのうちに多くの人々が摂取してしまっています。

できるだけ口にしないよう一番に気をつけたい脂質です。

トランス脂肪酸の影響

  • 動脈硬化や心血管疾患のリスクを高める
  • アレルギー性疾患や炎症を悪化させる
  • 認知症やクローン病との関連が指摘されている

特に外食や加工食品に多く使われているので気をつけましょう。

油選びの重要性と危険な油の見分け方


おすすめの油の選び方

  1. オリーブオイル(オメガ9系)
    低温圧搾で作られたエクストラバージンオリーブオイルが最適です。
  2. えごま油やアマニ油(オメガ3系)
    抗酸化作用があり、サラダやドレッシングに使用するのがおすすめです。
  3. ココナッツオイル(飽和脂肪酸)
    中鎖脂肪酸を含み、適量の使用でエネルギー効率を高めます。
  4. グラスフェッドバター
    無添加で抗生物質を使用していないものを選びましょう。

コレステロールと脂質の誤解

「コレステロールは悪い」という認識は誤解です。

コレステロールは細胞膜、ホルモン、ビタミンD、胆汁酸の原料となります。また、血管や脳の神経細胞を守る働きもしています。

コレステロールの20%は食べもの由来で、80%は体内で合成されています。コレステロールから、非常に多くのホルモンが副腎で合成されます。

肝臓から胆汁酸として排出されますが、95%は小腸で再吸収されます。胆汁酸は、脂肪や脂溶性ビタミンの消化・吸収に欠かせません。

コレステロールに実は悪玉も善玉もない

もうひとつ重要なことは、コレステロールには善玉と悪玉があるという理解は正しくない、ということです。

一般的に、HDL=善玉コレステロールLDL=悪玉コレステロールと言われがちですが、 じつはそれは誤りなのです。

コレステロールは水に溶けない脂質の一種ですので、血液内を移動するときは、たんぱく質と結合した「リポたんぱく」という形で運ばれます。

この「リポたんぱく」にはいくつかの種類があり、 そのうちのHDLは全身から余ったコレステロールを肝臓へ運び、LDLは肝臓から全身ヘコレステロールを運ぶ役割をします。 HDLコレステロール、LDLコレステロールとは、それぞれHDL、LDLに含まれているコレステロールという意味になります。

ですのでコレステロール自体は1種類しかなく、善玉も悪玉もないのです。

ですから、コレステロールはHDL、LDLと分けて考えるよりも、総コレステロール値で考えるのがよいでしょう。

しかも最近の研究では、日本人にとってコレステロールの値はある程度高い方が(259mg/dL以下まで)死亡率が低下することがわかってきました。これについてはまたいつか書きたいと思います。

まとめ:脂質を正しく選び、健康的な生活を送るために

脂質は、私たちの体を支える重要な栄養素です。しかし、現代人はそのバランスが崩れている人が多いのです。

特にオメガ3系とオメガ6系の摂取バランスを気をつけること、それには揚げ物などを極力減らし、青魚を摂る習慣を持ちましょう。

また、摂ると悪い影響しかないトランス脂肪酸は絶対絶対!避けましょう!そのためには加工食品やスナック菓子、菓子パンをやめましょう!

肉の油はある程度はとった方がいいですが、撮りすぎると動脈硬化や大腸がんのリスクを上げます。ほどほどに摂りましょう。

それと、調理で使う油は、工業的な抽出方法をとった低品質な油を避け、良質なオイルに切り替えていきましょう!

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