近年、私たちの食生活に深く浸透しているカラメル色素。知らず知らずのうちに口にしていて、気づかずにその摂取量は日々増えています。このカラメル色素について、安全性に関する深刻な懸念を今日はシェアしたいと思います。
カラメル色素の4種類とその特徴
カラメル色素は、日本の食品添加物の使用量の実に80%以上を占める最も使用量の多い添加物であり、1つ1つの食品に含まれる量は、ごく少量かもしれません。しかし、加工食品をよく食べる人は知らず知らずのうちにかなりの量を摂取している可能性があります。
そんなカラメル色素には実はⅠからⅣまでの4種類があり、それぞれ製造過程や用途が異なります。ざっくり分けると以下のようになります。
カラメルⅠ(プレーンカラメル)
- 製造方法: シンプルな加熱法で作られる。
- 安全性: 最も安全とされています。
- 使用状況: 製造コストが高いため、一般的な加工食品で使用されることはほとんどありません。
カラメルⅡ(酸性重亜硫酸カラメル)
- 製造方法: 硫酸酸化合物を加えて熱処理して得られる。
- 安全性: 我が国では亜硫酸が危険とされているため、その使用が禁止されています。
カラメルⅢ(アンモニアカラメル)
- 製造方法: アンモニウム化合物を用いて製造される。
- 安全性: 発がん性の可能性が指摘されています。
カラメルⅣ(アンモニア・亜硫酸カラメル)
- 製造方法: 亜硫酸化合物およびアンモニウム化合物を加えて熱処理して得られる。
- 安全性: 亜硫酸が使用されているにもかかわらず、おそらく使用量が少ないからと考えられて使用禁止になっていません。しかもアンモニウム化合物とダブルで含まれており、とてもグレーな添加物です。
特にカラメルⅣはコカ・コーラ社がこの製法の特許を持っており、コーラ飲料に代表される多くの飲料に使われています。そして、このカラメルⅣからは製造過程で「4-メチルイミダゾール(4-MEI)」が生成されることが問題視されています。
発がん性物質4-MEIの危険性
特に懸念されるのは、カラメル色素の製造過程で副生成される4-MEIという物質です。この物質は国際がん研究機関(IARC)により「ヒトに対する発がん性が疑われる」物質として分類されています。特にカラメルⅢとカラメルⅣと呼ばれる種類には、この危険な物質が含まれていることが確認されています。
コカコーラに含まれる4-MEIの国別含有量の一例
- カリフォルニア州:4μg/355ml
- 日本:72μg/355ml
- イギリス:135μg/355ml
- 香港:153μg/360ml
- 台湾:156μg/355m
- カナダ:160μg/355ml
このように、実はこの規制は国ごとに異なるため、同じコカコーラでも4-MEIの含有量を変えて国ごとに販売しています。例えば、アメリカのカリフォルニア州では、1日の摂取量を29µg以下に抑えるよう警告しているため、限りなく少ない含有量で販売しています。しかし、日本やその他アジアなどでは規制が緩いため、日本のコーラにはカリフォルニア州の安全基準の実に18倍もの量が、カナダには40倍もの量が含まれていることになります。
カラメル色素の広範な使用と健康への影響
さらに深刻な問題は、カラメル色素がコーラなどの清涼飲料水だけでなく、インスタントラーメンの粉末スープ、スナック菓子、コーヒー飲料、ノンアルコールビール、しょうゆ、その他多くの調味料など、私たちの日常的に口にする多くの食品に使用されているという点です。そのため、知らず知らずのうちに大量のカラメル色素を摂取してしまう危険性があります。
免疫機能への悪影響
カラメル色素には発がん性の懸念だけでなく、免疫機能への悪影響も指摘されています。特にアンモニア化合物を使用するカラメルⅢでは、ビタミンB6の働きを阻害し、リンパ球減少症を引き起こす可能性があります。これは私たちの免疫機能を低下させ、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
消費者にとっての問題点
特に問題なのは、現在の食品表示制度では「カラメル色素」という一括表示しか義務付けられていないため、消費者が使用されているカラメル色素の種類を判別することが不可能だという点です。さらに、安全性の高いカラメルⅠは製造コストが高いため、実際にはほとんど使用されておらず、より安価なカラメルⅢやⅣ**が多用されているという現実があります。
私たちが取るべき行動
このような状況を踏まえ、私たち消費者は特に以下の点に注意を払う必要があります。
加工食品や清涼飲料水の過剰摂取を控える
着色された加工食品や清涼飲料水の過剰摂取を控えることが重要です。特に子どもは体重当たりの摂取量が大人より多くなりやすいため、摂取には十分な注意が必要です。毎日のように清涼飲料水やスナック菓子を与えているとしたら、考え直してみてください。
製品の表示をチェックする
裏の表記をチェックし、可能な限り天然の着色料を使用した製品を選ぶことを心がけましょう。しかし、先述の通り、カラメル色素の種類までは表示されていないため、完全に避けることは難しいかもしれません。それでも、添加物の少ない製品を選ぶことでリスクを減らすことができます。
手作りのおやつを取り入れる
自然な食品でおやつを手作りすることもおすすめです。自宅で作ることで、不要な添加物の摂取を避けることができます。
カラメル色素の見た目と健康リスク
カラメル色素は確かに食品の見た目を良くし、私たちの食生活を豊かにする一面もあります。しかし、その陰に潜む健康への危険性を十分に認識し、適切な選択を心がける必要があります。特に、将来の健康への影響が懸念される子どもたちの食生活については、より一層の注意を払うことが重要です。
まとめ
私たち一人一人が、この問題について正しい知識を持ち、賢明な判断をしていくことが求められています。食品業界や規制当局にも改善の余地がありますが、まずは消費者自身が意識を高めることが大切です。
当店で販売する商品にはカラメル色素は一切含まれておりません。お煎餅などのスナック菓子も全て添加物不使用の安全なものですので、安心してご利用ください。
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